私は正社員の事務をやめて、好きなことがしてみたいと思い「書店」で働くことにしました。
26歳の夏、フリーター(無職予定)の私は、駅近のジュンク堂書店のアルバイトに応募することにしたのです。
せっかく正社員で働いていたのに、正社員で転職する気はなかったの?という考えはなかったといえば、嘘になりますが、とにかく読書が好きだったので書店に応募したんです。
電話をして、面接をして、一発合格。
そんなジュンク堂書店の面接は特殊だと、あとから(今)知ったので、ジュンク堂書店の働き方を紹介します。
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ジュンク堂書店の求人はどこで見つける?

よく行くジュンク堂書店であれば、まれに「アルバイト募集」というポスターが貼ってあります。
いきなり、書店員さんに「バイトしたいです!」とは言えません。
言えないので、今いちばん確実なのがジュンク堂書店の公式サイトの採用情報を確認しましょう。
ジュンク堂書店のアルバイト求人は、交通費なしです。
今ではアルバイトのほとんどは交通費を支給してくれるところばかりです。
大学生なら、あくまで定期圏内に働きたいジュンク堂書店があるかどうかがポイントです。
乗り換え駅、帰り道、地元にある、学校の近くにあるのが望ましいですよね。
中には私のように、大学生でもないフリーターが働くとなると交通費は、タダの自腹でした。
あるジュンク堂書店の求人情報
時給883円(交通費なし)
勤務時間
9:30~18:00 、13:00~21:00
(できれば、両方可能な方、歓迎致します。)条件
週4日程度出勤、土日も入れる方希望
長期間(1年以上)勤務できる方歓迎待遇
社会保険完備
書店の時給というのは、薄給です。
おそらく最低賃金より、ほんのちょっと上くらいで、なんなら最低賃金です。
フリーターの場合、一人暮らしをしている方もいましたが、実家暮らしの方も多い印象でした。
とにかく節約の日々だけど、買いたい本はすぐ買っちゃう人が多いのが書店員ですね。
かなり私も金欠でした…。
ジュンク堂書店の面接は筆記試験がある?

アルバイト情報サイトで、ジュンク堂書店の面接は「ちょっと特殊だ」という記事を見かけました。
確かにアルバイトの面接にしては、特殊だったのかもしれません。
思い出してみました。
面接官は、店長・社員のふたりとバイト希望の私ひとりでした。
まず筆記試験があり、それを解きます。
制限時間があったかもしれませんが、覚えていません。
筆記試験の内容は、こんな感じでした。
- 有名な書籍の著者
- 暗算できるような計算問題
- 漢字テスト
- 小論文(最近のニュースで気になったことについて)
けっこう予想外の試験だったので、びっくりしました。
面接対策もしていませんし、まったく答えられませんでした。
今ならヤフー知恵袋などに質問できますが、当時はそんなことも考えません。
この筆記試験が、初めてだったので特殊に感じました。
ジュンク堂書店の面接質問
- 実際にどれくらい働けるか?
- 早番、遅番もできるか?
- 本は月にどれくらい読むか?
- どんなジャンルの本が好きか?
ありきたりのような質問ですね。
書店のアルバイトは、経験者がかなり優遇されます。経験があったらアピールしておきましょう。
ジュンク堂書店の面接の服装
私のアルバイトの面接服装は、きまって「白シャツ」です。
アルバイトなのでスーツでなくても構いませんが、きっちりと清潔感のある格好を心がけています。
夏だったのですが、白シャツだとリクルートに見えてしまうのが悩みなので、白いカットソーにジャケットを羽織っていきました。
書店員さんの服装を見るとわかると思うのですが、だいたい白シャツやポロシャツを着てますよね。
そういった働いているイメージがつきやすい格好がのぞましいです。
ジュンク堂書店のシフト・早番遅番について
ジュンク堂・早番バイトの仕事内容
- 新刊・追加発注の仕分けが大変!
慣れればすぐ仕分けることができるのですが、書店には色々なジャンルがあります。
そのジャンルの棚に並べるわけですから、広い書店では、まず仕分けをしないと並べることができません。
雑誌・実用、文芸・文庫、社会・ビジネス、学参・児童書、語学・洋書、理工・医学、美術・音楽、人文・教育、など大雑把に分けてもこんなにジャンルがあるんですね。
まず、このジャンルの本かどうかというのも覚えなければいけませんでした。
ちゃんと段ボールに注文票通りに冊数が入っているか数えなければなりません。
みんな数えてる最中に、「これって…」と聞くのを憚られます。殺伐とした空気です。
慣れて早く終わると、新刊出しやレジ開けの準備の手伝い、予約注文や定期購入の方の本の連絡準備など、朝はとてもやることが多いのです。
新刊出しが終わったら、追加発注の書籍も出さなければなりません。
その間にレジの時間が充てられています。
レジも混んでいたら、ヘルプで手伝わなくてはいけません。
ジャンル担当しかわからないことも多々ありますので、お問い合わせが個人のPHSにかかってきます。
ジュンク堂・遅番バイトの仕事内容
- レジ、発注、棚出し!
遅番は、早番の方の休憩を回さなくてはいけません。
お昼休みはレジも混みますので、大体レジスタートですね。
レジや、書籍出しを終えたら、返品処理や、発注をしなくてはいけません。
書店は、まだまだアナログな部分がとても多く、WEB注文もできますが、出版社(版元)に直接電話をしたり、FAX注文も行なっています。
版元さんが営業に来たら挨拶をして、次のフェア展開の話をしたり、注文書などを受け取ります。フェア前になると、棚を空けてその準備もしなくてはいけないのです。
特典や、レジで渡すものの準備、付録つけたりも書店員が地道にやっていました。
まだまだたくさん業務があるのです。
レジも夕方以降は、仕事や学校帰りの人たちで混みます。
特に給料日後は大混雑です。給料日を待って、本を買いに来る大人たち。なんて愛しいんでしょうって思ってましたが、まじでめっちゃ忙しいんです。
3時間ずっとレジ、辛いです。涙
閉店に差し掛かると、掃除や閉店処理をして、上がりです。
ジュンク堂書店の定時社員とは?
ジュンク堂書店ならではの言い方ですが、定時社員とは契約社員のようなものです。
アルバイトは交通費が出ませんが、定時だと交通費が支給されます。
店長にもよりますが、私のところは働いている年数が長いベテランでも「昇給したことがない」つまり時給が上がらなかったという話です。
大体、定時社員として入社するか、長期アルバイトから定時社員になったという方が多いですね。
書店員としても経験も必要で、各ジャンル担当として責任感が求められます。
ジャンル担当として、出版社の営業さんと話したりするのも、名刺交換するのも定時社員がほとんどです。
ジュンク堂書店の長期アルバイトと定期アルバイトの違い
私は、長期アルバイトとして入りました。
定期アルバイトが長期と明確に違うのが、働く時間数が短いことです。
大学生や主婦の方が、定期アルバイトとして採用されています。
長期アルバイトも定期アルバイトも、交通費が出ません。
書店の時給は安いのに、交通費なしだったので掛け持ちでアルバイトをしていました。
長期アルバイトでも定期アルバイトでも、ジャンル担当があります。
定時社員の人数が少ないジャンルだったり、忙しいジャンル、夜に人数が少なくなってしまうジャンルが割り当てられます。
ジュンク堂書店のジャンル担当について

ジュンク堂書店に行ったことがある方は、わかると思いますが店舗内がとても広いです。
迷いますよね。
店員ですら迷うのですから、お客様も迷います。
お客様が自分の欲しい本は、店員に聞きますよね。
自分のジャンルだったらわかるけど、他のジャンルまではわからない場合があるんです。
店舗が広い書店はジャンル担当が必ずいますし、ジャンル担当は自分のジャンルのスペシャリストです。
専門書なども多く高い棚を使うジュンク堂は、人気の本がたくさんあるというより、こんな本も置いてるんだ!という本を売ります。
マニアックな知識が求められる印象なので、アルバイトでも厳しいという噂もあるほどでした。
ジャンル担当が決まるまで
私は、入った当初は「文芸・文庫」についていました。
とりあえずみんな馴染みのある本は文庫ということで、大体新人は文芸・文庫につきます。
元から得意なジャンルがある方は、最初から実用!人文!理工!という場合もありますね。
書店の仕組みや、棚位置や仕事内容に慣れると、人が足りないジャンルへ異動になります。
文庫ともお別れか…と思っていたのですが、結局私はずっと文芸・文庫でした。
異動のウワサとして、理工や社会・ビジネスという話もあったのですが、文芸・文庫は忙しいですし、レジも近くて便利な存在だったのではないか?と感じていました。
書店アルバイトのメリット・デメリット
書店バイトは、楽なイメージがあると思いますが、かなり大変です。
ほとんどの書店員が腰痛持ちと肩こりです。
私は肩こり派でしたが、ヘルニアを持っている方も少なくありませんでした。
そんな書店アルバイトをするメリット、デメリットを考えてみました。
書店アルバイトのメリット
- 時事ネタに強くなる
- ニュースや新聞広告にも敏感になる
- 好きな著者の本が確実に手に入る
- 本を割引価格で購入できる
あとは、個人的になんだか賢くなった気がする…。笑
今まで興味がなかったジャンルの本に対しても詳しくなったりします。
こんな検定あるのか…こういう仕組みだったのか…こういう人にこの本がうけるのか…
マーケティング目線で、物事を考えられるようにもなりましたね。
そして、面白そうな本がいっぱいあるので本当に勉強したくなります!
書店アルバイトのデメリット
- 重労働!本が入っている段ボールは重い
- かなりの情報量をインプットしなければいけない
- 手がカサカサ、紙で手を切る
- 腰痛になりやすい
デメリットは、職業病が多いかもしれません。
ブックカバーが手の油をすいとるので、手は毎日カサカサで乾燥しまくりでした。
そして、思ったよりかなり重労働なんです。
知ってましたか?
本って重いんですよ。
書店アルバイトは重労働なうえに薄給なんです。
書店アルバイトはこんな人におすすめ
- 作家を目指している
- 飲食店の接客が向いていない
- アルバイトは時給より内容だ
- 何より本が好き!
作家志望の方もアルバイトをしていました。
読書が好きだけでなく、書くのが好きな人も多いです。
色々な本と向き合えるので、ライティングの勉強にもなるかもしれません。
また、飲食店は向いていないけど、書店なら大学の専攻を活かせるし、就活にも有利なのでアルバイトをしている大学生もいました。
なかなか大手に就職もしていましたよ。
本が好き、とにかく本が好きな方には、やっぱり書店で働くのは楽しいです。
書店バイトが気になってた方は、ぜひ挑戦してみてくださいね!