「笑顔で接客しろ」
「客にそんな言い方はないだろ」
これ、どちらも私が書店員時代に受けたクレームです。
どういう状況で言われたかわかりますか?
そもそもクレームつけられる接客してたんじゃないの?って感じでしょうか。
そう思う方は、サービス業や接客業をしたことがないのではないでしょうか。
決めつけるのも良くありませんが、サービス業をやってる方はお会計してるときにわかりますからね!!!
飲食店でも同じです。
片づけやすくしてくれる食べ方の人。
お会計の時にスムーズな人。
そういう人は、レジ打った後にポイントカードなんか出しません。
ちゃんと会計前に出してくれます。
そのうえクレームなんて、よけいイライラしますよね。
書店で私が受けたクレーム集
私は一体、何故クレームを受けたのでしょうか。
「笑顔で接客しろ」

真面目に黙々とレジをしていたのですが、お会計終わってからも、ずっとこちらを見ていました。
他のお客様の会計をしているときに、「なんだその顔は」とを言われていました。
店員は常に笑顔で仕事をしろ。というのが、その人のルールなのかは知りません。
こちらだって人間ですから、忙しいと真顔になりますよね。
笑顔すぎても「ヘラヘラしていて気持ち悪い」と言われるような社会ですから、そこまで「笑顔で接客!」というような社風ではありませんでした。
ましてや、私より笑顔の少ない店員はいっぱいいます。
結局、店長がそのお客様に呼び出しをされ、当人である私も呼び出され、お店の裏で話し込むスタイルになってしまいました。
内心、面倒くさいなと思いつつ、この時はカスタマーサポートをやっていた頃を思い出し対応しました。
「ご不快な思いをさせてしまい、大変申し訳ありませんでした」
と健気に謝り
「次回から気を付けます!」
とここで笑顔で答えると、クレームをいれた客は「なんだ出来るじゃないか、頑張りたまえ」という空気になり、事なきを終えました。
なんだったんだ。
これは、毎日朝から晩まで笑顔で接客をしろということでしょうか?
笑顔やめたければ、接客業するな?ということでしょうか。
私がポカーンとしていたら、同僚から「災難だったね」と言われました。
クレームとは、誰のためにするのだろうか?
と考えた日でした。
「客にそんな言い方はないだろ」
これは私が会計したお客様ではなく、隣の同僚のレジの子が会計したお客様から言われました。
会計が終わり、お客様が「この本ある?」と隣の同僚に質問していました。
その本は、朝から問い合わせが多く、出版社も在庫なしの商品でした。
私は、隣の同僚に「ああ、その本版元切れてるんだよね」と伝えました。
そして、隣の同僚が「お客様、申し訳ございません…あいにく…」と言おうとした瞬間。
「は?客にその言い方なくね?」
という感じで怒っていました。
確実にお客様ではなく、同僚に私は言ったのですが…
すごくキレていました。
同僚と私はまたポカーンとしてしまって、「・・・」という時間が流れました。
去ったと思いきや、怒りがおさまらなかったのか、他の社員にも「あのグレーのカーディガン着てる店員(私)が…」というクレームをいれたみたいです。
直後に、社員さんから「こんなこと言われたけど、よくわからなかったから、適当に返しておいたよ」と言われ、終わりました。
クレームつける人の正体
クレームをいれる人は感情的になっていて、正直何を言ってるかわからないときがあります。
どちらもおじさん。
何が気に食わないのか、若い女はおじさんに標的にされがちです。
自分より弱いと思ってるので、言いやすいのでないでしょうか?
それが男性店員で自分より年上だろうなという人がレジをしていて、お客様(おじさん)がクレームをいれているのを見たことがありません。
本当に不手際があるのは、若い人が多いのもありますが…。
こちらのミスでしたら謝ります。
店員を人間だと思っていない人が多すぎるなぁと、接客をしていると感じます。
お客様は神様ではないですし、同じ人間同士なのに些細なことで怒れてしまう人は本当に心に余裕がないのだと思います。
それも周りを見ずに、レジ前で怒鳴り散らす人の気がしれません。
恥ずかしいとは思わないのでしょうか?
大声で怒鳴るというのは、本当に営業妨害にあたることもあるので、警察を呼ぶこともあります。
他のお客様に危害があってもよくありませんしね。
そして怒鳴る人って、たいがいおじさん。40代~60代が多いです。
怒りがおさえられない時期なんでしょうかね。
そういう人が、自分の父親だと思うと情けなくなります。
こっちが恥ずかしい。
つい先日、電車の中でファミリーが乗っていたのですが、座席がけっこうゆったりで座っていて、そのファミリーは座りたかったみたいで、ずっとブツブツ父親が文句を言っていました。
「ふつう詰めて座るよな」
周りの乗客に聞こえるように言っていました。
座りたかったら、「詰めてもらえませんか?」と言えばいいと思うのです。
それすら言わずに文句を自分の妻や娘に言っているのです。
私が妻や娘なら、恥ずかしくて他人のふりをします。
小さい男だな…と思ってしまいました。
そのファミリーは、結局全員で文句を言っていたのでそういう価値観は合っているのだと思います。
私なら窘めてしまいそうです。
イタリアでは、紳士的なおじさまに電車で席を譲ってもらえたことがありました。
女性に優しいイタリアだなぁくらいにしか思いませんでしたが、日本人男性で席を譲ってくれた経験は今までありません…。悲しい。
私なんかが言うのも差し出がましいですが、どうか自分の奥さんや娘が恥ずかしい思いをせずにしていただきたい…と思います。
書店員が困るお客様たち

言い方がとっても悪いのですが、書店は変な人しか来ないの?って思ってました。
- 閉店間際に立ち読みにくるホームレス。
- 朝、開店直後に定期購入の電話をしたら、世間話を10分以上繰り返す人。
- 書店内の椅子で居眠りする営業マン。
- 実用書の棚でゴルフスウィングをしているサラリーマン。
- 雑誌の上に荷物乗せる女子高生。
どれも迷惑でしたね…。
書店員あるあるで困る第一位でよく見かけるやつ。
「今日の新聞に載ってたやつ」
「金スマでやってた本がほしい」
本当にこんな人たちいるの?って思いますよね。
いるんです…。
新聞の切り抜きを持ってきてくれるおじいちゃん、おばあちゃんなんて「こちらをわかってる!」って思っちゃいます。
その広告の情報がないと本は探せませんからね。
こちらは、お客様がどの新聞を読んでいるかは知りません。
金スマの時間も働いています…。NHKも観ておりません。
出版社がどのテレビや新聞で特集する、広告を出すなど逐一おしえてくれるわけではありません。
(たまに教えてくれるところもあります)
・本のタイトル
・著者名
・出版社名
この3つが記載されています。
その情報を正確に教えてもらわないと私たちは見つけることができません。
しかし、書店員も慣れてくるとタイトル違いや、作家名間違えてても、あの本だなという能力を身につけていたりします。
だからといって、確実に探せるわけではありません。
似たようなタイトルの本がたくさん売られてますよね。売れている本に便乗しているんですよ。
本来欲しかった本とは違う本かもしれません。
必ずほしい本があるなら、確実にメモってから来店していただきたいと書店員全員は思っています。
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