都内では、大学事務で働いていると言うと「今の人気のやつ!羨ましい!」と言われることが多くなりました。
私自身が派遣で働くにあたって、学校事務・大学事務を希望していたわけではなく、担当コーディネーターさんの勧めで、応募してみました。
そして見事に、未経験でも採用され2年が過ぎました。
派遣は未経験だと採用されるのも難しいといいます。
しかし、私は未経験から大学事務デビューして今でも働くことができています。
どうして未経験なのに採用してもらえたのか?
経験者の方がいいのか?
採用されてみて気づいたこと、また大学事務で働いてみてメリット・デメリットが出てきたので、紹介します。
Contents
大学事務って何するの?
大学といっても様々な部署があります。
- 学生課、入試課、キャリアサポート課、国際課といった学生と関わる部署
- 総務課、人事課、経理課、広報課といった職員と関わるほうが多い部署
- 教員の書記など、ほぼ教員しか関わらないところ
今、挙げた部署が派遣社員を雇っているところが多いです。(書記は非常勤職員の場合もあります)
それぞれの部署で仕事内容はまるっきり違います。
学校行事や大きなイベント等で、全体でやることもありますが、それは年に1、2回でしょう。
基本的には、配属された課の仕事がメインです。
大学事務の仕事内容

私は就職活動を支援しているキャリアサポート課にいます。
そんなキャリアサポート課の仕事内容は、以下です。
- 求人票の処理
- 説明会チラシやインターンシップの登録
- 地方自治体からくるUIターンチラシの掲示
- 就職講座の準備
- 合同企業説明会の準備
- 学生の窓口対応
- 企業来校のお茶だし
- 電話対応
- 雑用
事務を経験したことがある方は、わかると思いますが、事務は雑用や正社員の方の頼まれごとが多いです。
突発的に「印刷して!」「これ確認して!」」といったことにも、柔軟に対応する必要があります。
また、年明けの入試時期から就活解禁の3月の間は、とても忙しいです。
他の課の手伝いも増えたり、いちばんの繁忙期でたまに残業も発生します。
大学事務が人気がある理由
既婚者の方は、とても働きやすい環境です。
また、メリットとして後述しますが、休みもとりやすく、仕事が比較的楽ということです。
続ける人は、すごく続けるのでなかなか欠員が出なく、あっという間に決まってしまうので、人気があるように見えるだけかもしれません。
大学の数は決められていますからね。
未経験だと採用されにくいはウソ?
私は、今2年ほど同じ課で働いています。
その間に、一緒に働く派遣の方が数人入れ替わりました。
いずれも「事務未経験」「大学事務未経験」の方ばかりでした。
私は、事務未経験ではありませんでしたが、事務のブランクが6年ほどあります。大学事務は未経験でした。
そんな私でさえ、入って3ヶ月後には「事務未経験」の派遣の方に仕事を教えなくてはいけない状況だったんです。
派遣は即戦力を求められる!といいますが、結局は正社員の手が足りなくて雇われている立場です。
正社員の方も、同じ派遣の方も仕事をおしえてくれるので未経験でも問題ないのではないかと思います。
未経験で大学事務として働くためには
私は、大卒ではありません。
資格として履歴書に書けるものは、運転免許くらいでした。
英語も喋れませんし、TOEICの点数もありません。
そんな書類選考で落とされそうな私は、何故受かったのでしょうか。
面談でマッチングミスをなくす
結局は、その人の人柄が会社(この場合は大学)に合っているかということです。
どんなに英語が喋れて学歴も高くても、仕事を選んでしまったり、コミュニケーションがとれなかったり、その仕事を学ぼうという気持ちがないとダメです。
少しでも興味がある仕事であれば、勉強しようと思いますよね。
私は、面談のときに仕事内容を実際に聞いても、自分に合っているかはわかりませんでした。
合っているかわかりませんでしたが、なんか面白そう!と思ったんですよね。
ただ、ブランクもあり事務作業ができるかも心配でした。
たいてい最後に「何か質問などはありますか?」と聞かれますよね。
そこで、正直に「ブランクがあるので、パソコンを使った仕事が久しぶりで不安ですが、是非働きたいです」と伝えました。
自分の思っていることと、働きたいという要望を正直に相手に言いました。
その不安な部分を解消してくれるかのように、また色々説明していただき、無事に翌日「是非、お願いします」ということで採用されたんです。
少しでも、仕事内容を聞いて「絶対自分に向いていない」「質問しても納得できる答えじゃなかった」「面接相手(未来の上司)と合わなさそう」と感じたら、ここで辞退するのもありかもしれません。
私は面談のときに「ここはあんまりだなぁ」と思うと、たいてい相手もそう思っているのか断られる場合がありました。
自分の直感を信じて、ちょっとでも「やりたい」と思ったら、おのずとやる気がある答えができるはずです。
面談は緊張しますが、がんばってみてください。
実はタイミングが重要
派遣を募集している企業すべてが、「今の派遣さんが辞めるから」という理由です。
新しく派遣を雇うんだというところは、あまりありません。
今の派遣から、新しい派遣に引き継ぎができるタイミングであるとか、入れ替わりで来週から入ってくれることが、重要です。
そのちょうどいいタイミングに合った人が、いちばん採用されます。
「働きたいけど、3週間後からでお願いします!」では、必ずといっていいほど無理ですね。
だったら、来週から入ってくれる人を雇うでしょう。
転職時期は、働いている途中だと難しいですよね。有休消化しながら面接に行ったり、今の仕事も引き継ぎをしなくてはいけません。
うまくスケジュールを合わせて、自分にも相手側にも最適なタイミングが見つかれば採用される確率が上がります。
大学事務のメリット

実際に大学事務として、働いてみて感じるメリット・デメリットをお伝えします。
働きやすい環境
派遣であれば、必ず定時に帰ることができます。
残業は、ほぼ発生しません。部署によって忙しい時期が異なるのですが、入試時期や就活時期はたまに1時間ほど残業したりする場合もあります。
また、有休も取得しやすく、私の周りは有休消化率100パーセントです。
休み希望を伝えても、断られたことがありません。
急に熱が出てしまって病欠しても、電話すれば休んでもまったく問題ないのです。
サービス業でシフト制の場合は、代わりの人を探したりしますが、そんなことしなくていいのです。
お子さんがいる方でも、急な子どもの発熱の場合、休みをとっても問題ありません。
とにかく休みやすいの一言です。
仕事が楽
最初は学校用語に慣れなかったり、大学ルールがあり戸惑いました。
電話対応も、外線内線ともにかかってきます。
キャリアサポート課は、ほとんどが企業からですが、たまに学生や父母、教員や書記からの問い合わせにも対応しなくてはいけません。
込み入った話は、派遣ではなく専任職員(正社員)の方にまわして答えてもらいましょう。
しかし、派遣で三ヶ月もいれば仕事がゆるい、楽ということに気づくでしょう。
窓口もお客様ではなく学生ですから、苛々して待っているわけではありません。
そこが窓口対応でも、相手は学生なので接客業をやっていた私からすると、そこまで気を遣うものではありませんでした。
メインの事務作業も、今はほとんどシステムに登録をするものばかりです。
基本的な操作を覚えれば、あとは自分のペースで仕事ができます。
大学事務のデメリット

休日日数が多い
日曜祝日や創立記念日はお休みです。また、長期休暇期間(年末年始やお盆)は、10日前後の休暇になります。
大企業なみの長期休暇です。
派遣の場合は、時給で給料が発生しているので、休んだ分給料が減るというわけです。
独身で一人暮らしをしている派遣にとっては、けっこうネックになります。
土曜出勤が必須の場合がある
大学にもよりますが、隔週で土曜日出勤の場合もあります。
月曜~土曜と働く週は長いですよね。
長期休暇は多いのに、ふだんはけっこう働かなくてはいけない・・・
土日休みの民間企業の友達と、土曜に遊べなくなるといったこともあります。
その分、平日にも有休をとりやすいので、旅行などは一人で行く方も多いです。
時短勤務がある
大学は夏休みが長いですよね。
学生も休みなので、その分窓口対応も減り、夏期期間という時期には時短勤務になります。
ふだんは、フルタイム(9時-17時)で働いていても、10時-16時といった短い時間しか働けないということです。
長期休暇の問題と同じで、派遣は時給の給料なので、やはり給料が減るということです。

大学事務は派遣だと稼げない事情
さんざんデメリットでもお話ししましたが、安定しているように見えて実は全然稼げないのが大学事務の特徴です。
時給も、今は都内の平均時給より少し低めといえます。
大学の図書館勤務がもっとも低く、1000円~1200円前後です。大学事務の場合は、1200円~1600円前後が多いです。
もっとも高い1600円前後は、英語を日常的に使う留学生対応や、海外出張も多い部署になります。
それでも派遣の場合は、英語ができない専任職員より給料が低いというわけです。これが現実です。
残業なしで定時で帰りたい場合は、がんばって民間の時給の良い会社を見つけるほうが大学事務より稼げるはずです。
既婚の方は本当に働きやすいかもしれませんが、独身一人暮らしの場合は休日が多いわりに遊べないループに入るので、あまりおすすめしません。
大学事務で派遣してて辞めたい事情
大学事務は仕事は楽だけど、思ったより稼げない。
毎日同じことの繰り返しで、仕事がつまらない。
そんな風に感じるようになると、大学事務は辞めたくなります。
専任職員である上司すら、暇そうにネットしていたりゲームしています。そして正社員なら給料は良い。同じ時間働いていても、派遣は稼げないと思うと、もっと辞めたくなる一方です。
少しでも、辞めたいと感じたらこの思いはとまりません。辞めて、違う仕事を探しましょう。
大学職員として働くなら専任職員(正社員)のおすすめ
派遣ではなく、専任職員として大学事務をやるなら公務員並みに安定しているといえるでしょう。
派遣を続けるなら、がんばって中途で転職活動をして専任職員になるほうが給料アップの近道です。
派遣ではデメリットだった休日が多いことは、専任職員になれば月給になりますので、安定しますよね。
通常の有給休暇に加え、リフレッシュ休暇、特別休暇、夏休といった休暇がたくさんあるのです。
休んでも給料が入ってくるのですから、これは良い環境だといえるのではないでしょうか。
大学職員は新卒で入ると世間知らずになる
大学生から大学職員になると、どうなると思いますか?
学生時代にアルバイトをしていれば、まだ社会経験が培われているかもしれません。
しかし、アルバイト未経験でそのままずっと大学にいる。
これは民間企業の忙しなさや、売上重視、戦略の立て方、そういったものに関わらず大人になってしまうということです。
転職したいと思ったときに、異業種への挑戦が厳しいですし、企業側もあんまり雇いたくないのでないかなと感じます。
転職したら、必ず大学職員のときの給料よりは貰えないでしょうし、休みも少なくなるでしょう。転職するのがデメリットです。
社内結婚も多いのは、価値観も合うことと休みがとりやすい環境ならでは?と思います。
中途で民間企業からくると楽すぎて仕事をしなくなる
逆に、何十年も民間企業でがんばってきて、中途採用された場合はどうなると思いますか?
中途採用の場合は、すぐ役職が就くことも多く出世も早いですが、今まで経験してきたことと大学ルールはまったく違います。
ただ、すぐ大学ルールに汚染されてしまう傾向があり、前職では仕事できてた人でも「大学、楽勝じゃん」」と思い仕事をしなくなります。
そうではない人も、もちろんいます。
しかし、圧倒的に前職より楽なのに給料が意外と良いということで、ゆるい人になりがちです。
それでも派遣で大学事務を続けている理由

これは私も大学のゆるい雰囲気に染まってしまったということです。
私の前職は、サービス業で接客をしていました。とても忙しく一人一人の仕事量も多く、有休はあるけど休みづらかったんです。
毎日、カツカツのシフト人数でやってるので、一人病欠で休むと「まじかよー」という雰囲気です。
そういったストレスもなく休めますし、有休もある限り休めます。
休みが多く、働きやすい環境であれば「もう少し続けようかな」って思ってしまうんですね。
私はマイナビに登録していて、ずっとお世話になっていますが、担当コーディネーターの方もきちんの派遣側の意見を聞いてくれます。
大学側に対して少し不本意に思ったことや、理不尽な思いをしたときにも、すぐに人事に伝えてくれました。
派遣会社の最大のメリットは、直属の上司に伝えにくいことを派遣会社が伝えてくれるということです。
そういった経験からも、私はマイナビをおすすめします。
マイナビが新卒情報サイトで大手ということで、大学での認知度が高いですし、学校事務などの大学での派遣求人が豊富です。
主要都市なら、登録会もあるので直接出向くと、すぐに案件を紹介してくれるので、「来週から働きたい」「来月から働きたい」という方にぴったりです。
実は、私も来社して登録しに行ったときに、すぐに案件を見つけてくれて面談までいくことができました。
学校事務・大学事務に興味がある人は、是非マイナビで登録してみてください。
私が登録していたマイナビスタッフ
私が登録しているのは「マイナビスタッフ」です。
オフィス事務系の派遣会社もいくつか登録していますが、いつも派遣先で何かあったときに担当さんがすぐに対応してくれます。
求人数は、やはり大手よりは少ないですが、いつも私にとって良い案件をもってきてくれるのでおすすめです!まずは登録して面談からしてみてくださいね。
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